スリーアールの働きかた
スリーアールの働きかた
経済産業省主催の「新・ダイバーシティ経営企業100選 2019」を九州で唯一受賞しました。
「年齢・性別・国籍にかかわらず、能力ある人がその力を最大限に発揮できる環境づくり」という考えが制度の基本です。
独自の時短制度「カスタムワーク」
スリーアールでは2016年から、独自の時短制度「カスタムワーク」を設けています。
導入のきっかけは社員数の増加に伴い結婚・妊娠というライフステージを迎える社員が増えたこと、そして同時に専門スキルやマネジメント経験のある人材の採用が困難になり、社内外で人材の危機に直面したからでした。
一般的に女性の第一子出産後の離職率は60%といわれています。スリーアールでは事業年度を重ねるにつれて多くの女性社員がライフステージの変化を迎えるようになり、このままでは活躍していた人材が働けなくなってしまうという難局に立っていました。
また、売り手市場が続くなかでは求人をかけても、30~40歳の働き盛りで「中核人材」といわれる人たちの採用は困難を極めました。募集時に性別にこだわりはありませんでしたが、女性の場合は育児中のケースが多く、実質求人の幅を狭めていました。
法律で定められる時短制度はスリーアールも含め、各企業が施行している。
それでも女性が働き続けるのがむずかしい理由があるなら、スリーアールで払拭すれば優秀な人材は離れず、さらには新たに加入してくれるきっかけになるのではないか?
これがスリーアール独自の時短制度である「カスタムワーク」がうまれるきっかけになりました。
「みんなの」働きかた
スリーアールの時短制度「カスタムワーク」は働く親(特に母親)だけのための制度ではありません。
子どもの年齢・有無、既婚か独身かにかかわらず利用できる制度です。
制度の利用に際してはまず、本人が会社に対して時短にしたい理由や希望の就労時間を申請し、会社と協議を経て働きかたを決めていきます。
育児だけでなく副業や学業、不妊治療、介護などさまざまな事情での取得が認められており、プロゲーマーという夢の実現のために時短で働く社員もいます。
働く時間を柔軟に
カスタムワークという名前の由来は、働く時間をカスタムできるから。
スリーアールでは、多くの企業のように「時短は6時間」というように一律で時間を決めていません。
10時~15時までの5時間勤務の人もいれば、8時間で週4日勤務の人もいます。また同じ6時間勤務でも、10時~17時、9時~16時というように時間はさまざま。本人と会社で協議しながら決めていきます。
時短での入社もできるので、スリーアールなら働ける! と入社を決めた社員もいます。
社員123名のうち、男性1名・女性13名の計14名が時短社員として働いています。(2022年3月)
責任とやりがいをもって働く
カスタムワークは法律で定められる時短制度を上回る柔軟な仕組みになっています。だからこそこれは選択できて当たりまえの制度ではありません。
フルタイムでなくていいから中核人材となって活躍してほしいという会社からの要望と、時間が短くても責任とやりがいをもって働きたいという本人の意志が合致してできる働きかたです。
幸いなことに今までカスタムワークの申請が却下されたことはありませんが、それは時短社員自身が「当たりまえではない」という自覚をもち、限られた時間で成果を残してきたからです。
その表れとして、2021年度は3名、2022年4月には2名の時短社員が昇格を果たしました。
カスタムワーク小話~なんでこんな制度ができるの? 人事 藤田より~
「新・ダイバーシティ経営企業100選」の受賞をきっかけに、いろいろなところからインタビューのお声がけをいただくようになりました。お話しするたびに、カスタムワークの先進性や柔軟性に驚かれるんです。そして、なんでこんな制度が維持できてるんですか? とご質問をいただきます。
スリーアールでは、会社も社員も一方的な要望をいうのではなく、できること・できないことを話し合って決めていくからだと思っています。このカスタムワークもまずは社員からの申請が必要で、それを受けて上司や関係部署と働きかたを話し合っていきます。
ありがたいことに権利ばかりを主張する社員もいないし、会社が高圧的に押しつけることもありません。だからこそ実現できている制度なんです。これは普段からフラットな組織を意識し、活発なコミュニケーションを行う企業風土があるからだと感じています。
外国籍社員も活躍
スリーアールでは13名の外国籍社員が働いており、中国、フランス、スペイン、ドイツ、インドネシア出身の社員がいます。
同一の民族で同年代の人が集まった集団は、統制を取るのは簡単かもしれません。しかし、出てくる意見は同じようなものばかりで、「挑戦」や「変化」などスリーアールが大事にしている理念を実現できません。
スリーアールはあえて多様なバックグラウンドをもつ社員に加わってもらっています。そこにはどうしても文化の違いというむずかしさが出てきますが、世の中のさまざまな変化に対応するためには多彩な意見が不可欠だと考えています。わたしたちは違いを強みに変える組織運営をしています。